保管方法
PR

“くっつき”から絵画表面を守る必需品「クッツカーネ2」をご紹介|適切な保管でアートを長く楽しもう

よしてる
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

油彩やアクリル絵具などで描かれた絵画の梱包・配送時や、コレクションした後の保管で気をつけたいのが作品表面の保護です。

特に表面に光沢があり、粘着性の残る絵画をそのまま黄袋や緩衝材、段ボールに入れていると作品表面と包装がくっつき、最悪の場合作品に包装の跡がついてしまうことも。

私自身、絵画作品を購入したときはギャラリーが専用の保護紙で梱包した状態で配送いただいたことで、初めて表面保護の必要性について実感しました。

決して安くないアート作品だからこそ保管には気をつけたいところですが、知らないまま保管していると作品を傷つけ後悔することもありえます。

そこで今回は、アート作品の梱包、配送時や保管で後悔がないように活用していきたい絵画作品の画面粘着防止用保護紙「クッツカーネ2」をご紹介していきます。

「クッツカーネ2」は現役の作家も広く活用しているアイテムなので、迷ったらこれを選ぶのがオススメです。

絵画作品の保管で気をつけたい「表面保護」

私自身は絵画作品をコレクションした際に、ギャラリーの方が専用の保護紙で作品を包んだ上で配送いただ気、その時に初めて保護紙というものを目にしました。

保護紙で表面が保護された絵画作品

油絵具やアクリル絵具などを用いた絵画作品の保管は、作品の命ともいえる表面保護が大切です。

その理由を3つ挙げてみます。

絵画表面と包装のくっつきがコンディションを悪化させる

絵画の表面保護をせずに保管した場合、黄袋や緩衝材、梱包用の段ボールなど作品を収納するための包装と作品が直接触れてくっつきが発生することがあります。

作品と包装がくっつくと、作品側に包装の跡が残ったり、最悪の場合、作品表面が剥がれ傷つけてしまう危険性があります。

特に絵画作品はユニーク作品の場合が多く、それなりの価格であることも多いです。

そんな作品の命である表面に汚れ・傷が一度でもついてしまうと、誰もが相当なショックを受けてしまうはず。

そのため、コンディションを維持することは自身でアートを飾り楽しむ時はもちろん、アートを再び作家に貸し出す上でも大切な心がけです。

修復にはそれなりの費用がかかってしまう

仮に作品に汚れや傷がついてしまった場合に修復という手段も取れますが、決して安くはありません。

例えば、汚れがついてしまった場合は10万円ほどかかるケースもあるとか。

【後編】初めてのアートコレクションをする方法(作品・所有編)
【後編】初めてのアートコレクションをする方法(作品・所有編)

「それほどの費用があれば他のことにも活用できたのに…」と、後悔度が増しそうです。

修復自体もなるべくなら避けたいところだと思うので、未然の予防策を取ることが重要です。

油絵具は完全乾燥するまで約半年〜1年かかる

素材の特性を知ると、表面保護の大切さが多角的に見えてきます。

例えば、油絵具の場合、種類や量、環境、によっても変動しますが、厚塗りをした場合に表面が乾くのに6~7日程度、完全に乾燥するまでに約半年〜1年かかるといわれています。

特に油絵具は、以下表のような過程で油が空気中から酸素を取り込み、次第に粘り気を増し、固形となることによって乾きます。

乾燥段階乾燥状態乾燥時間
(厚塗りの場合)
粘着乾燥絵具の表面を指で触ると粘着性を感じる状態。
絵具がつくかつかないかの程度で、生乾き。
表面乾燥絵具の表面に薄い膜ができている状態。
表面だけが乾いて、中が乾いていない。
6~7日
完全乾燥乾燥が内部まで進んでいる状態。
指で押しても指紋が残らず、へこまない。
約半年~1年
表 油絵具の乾燥過程と時間

油絵具のように表面乾燥に時間がかかる素材もあるので、表面乾燥、完全乾燥に至るまでは専用の保護紙を使い、くっつきを防止するのが大切です。

画面粘着防止用保護紙「クッツカーネ2」のオススメポイント3つ

絵画作品の命ともいえる表面を保護する際に便利なのが、ホルベイン製の「クッツカーネ2」です。

クッツカーネ2のおすすめポイントを3つご紹介します。

①くっつきから大切な作品を守れる

クッツカーネ2」は作品に触れる保護面がシリコーンワックスで処理されていて、表面がツルツルしています。

この表面のツルツルにより粘着テープや接着剤などが付かないようになっているので、粘着性の残る作品表面であってもくっつきの心配なく、作品表面をより安全に保護できます

サイズはロール幅が1,100 mm × 12メートルなので、40号程度(長辺が1,000mm)であれば1枚で表面全体を覆え、それ以上の大きさでも継ぎ貼りすれば大型作品の保護も可能です。

②活用している作家・コレクターが多い

特に油彩画を描いてる作家や、絵画をコレクションしているコレクターの中でも、表面保護紙としてクッツカーネ2を活用しているという話をよく聞きます。

例えば、2021年にクッツカーネ2の従来品が資材の調達ができず生産停止した際には、復活を求める声や代用案がTwitter上で多く上がっていました。

藤川さきさんの作品はこちら
ブルーピリオド×ArtSticker 第2会期|キャプションをヒントにアートを楽しむ
ブルーピリオド×ArtSticker 第2会期|キャプションをヒントにアートを楽しむ

小さな作品であればクッキングシートなどで代用する人もいるようですが、大きな作品を梱包する際は重宝するアイテムであることが分かります。

③創業1900年の老舗画材メーカーである安心のホルベイン製

ホルベインのアクリル絵の具

クッツカーネ2を製造するホルベインは1900年の設立以来、100年以上にわたり様々な画材を生み出してきている日本の老舗メーカーです。

絵具という“美しい色”への要求レベルが極めて高い製品づくりを、厳密な品質管理のもと100年以上継続し、高い評価を得続けています。

そんな画材メーカーが生み出したものづくりには信頼感があります。

作品を傷つけてしまったら購入先に相談を

クッツカーネ2などの作品を保護する画材を用いたとしても、日々の扱いや時間経過によってコンディションに影響が出ることもあります。

もし作品を傷つけてしまった場合、まずは作品の購入先(ギャラリー、作家など)に相談してみましょう。

頼り先がない場合は絵画から立体、大型作品まで多種多様な作品に対応している修復研究所21などの専門機関に相談してみるのも良いでしょう。

焦って自分だけでなんとかしようとせず、詳しい人に頼るのが大切です。

まとめ

作家にとっては梱包・配送時に、コレクターにとっては作品の保管時に重宝するアイテム「クッツカーネ2」をご紹介しました。

アート作品は作家が制作し完成した瞬間が一番コンディションが良く、そこからの保管方法によってコンディションの良し悪しが分かれていきます。

自分の中で吟味し、意を決して購入するアート作品だからこそ、こうした画材に関する情報も取り入れながら、作品を大切に長く楽しんでいきましょう。

関連リンク

あわせて読みたい
アート作品を飾る場所で気をつけたい7つのこと(環境管理が作品の美しさを長く保つ)
アート作品を飾る場所で気をつけたい7つのこと(環境管理が作品の美しさを長く保つ)

参考情報

※アイキャッチ画像の作品は城愛音さんの作品です。

最新情報はInstagramをチェック!

ABOUT ME
よしてる
1993年生まれの会社員。東京を拠点に展覧会を巡りながら「アートの割り切れない楽しさ」をブログで探究してます。2021年から無理のない範囲でアート購入もスタート、コレクション数は25点ほど(2023年11月時点)。
アート数奇は月間1.2万PV(2023年10月時点)。
好きな動物はうずら。
記事URLをコピーしました