【作品の飾り方】壁面の狭い場所に絵画を飾る方法(小型作品の掛け方編)
壁の面積に限界がある中で、いかに部屋にアート作品を飾って行けばいいのか迷ったことはありませんか?今回は「幅の狭い壁」にアート作品を飾る方法を実例とともにご紹介します。
要点だけ知りたい人へ
まずは要点をピックアップ!
今回の工程を1枚にまとめると、このようになります。
それでは、要点の内容を詳しく見ていきましょう!
準備するもの・こと
まずは、作品を飾る前に注意すべきことや、用意するものをチェックしていきましょう。
飾る場所選びは慎重に!
飾る場所によっては、作品の劣化(色褪せ、ひび割れ、傷、カビなど)を促してしまう可能性があります。
基本は直射日光を避け、湿度が高くない場所が良いです。
作品と長く大切に過ごしていくために、飾る場所は慎重に選びましょう。
飾る場所の選び方については、こちらを参考にしてみてください。
用意する道具
今回の壁掛けに使う道具はこちらです。
- 壁美人
壁を傷つけにくく、耐荷重量の強度があるので賃貸でもおすすめです。少なくとも、飾る作品重量の2倍は耐荷重量があるものを選びましょう。
- ホッチキス
180度開くものだと壁打ちしやすいです。
- 専用のホッチキスの芯
壁美人にセットで入っていますが、切らしてしまった場合は石膏ボード専用のものを使いましょう。一般的な芯だと壁にうまく刺さりません。
- 付箋/マスキングテープなど
飾る位置をマークする用に使います。壁に仮で貼れるものなら何でも大丈夫です。 - メジャー
高さや幅を測るときに使います。
今回飾る作品:奈良美智さんの作品《勉強中》ポスター
今回飾ったのは、奈良美智さんの作品《勉強中》(1996年)をモチーフにしたポスターを額装したものです。
赤い鼻の白いわんちゃんが本を手に持って勉強をしている様子が可愛らしい作品です。
ポスターということもあり、作品の重量は606gと軽めでした。
アート作品を壁に飾る方法(壁面の幅が狭い場合)
0. 今回飾る場所
今回作品を飾る場所は、柱と窓枠の間の狭いスペースです。《勉強中》ポスターを飾るならこの空間がいい!と思ったので、今回はこの場所を選びました。
高さは十分に確保できる一方で、幅については、作品の幅26cmに対して柱ー窓枠間の幅は47cmと、そこまで余裕がありません。(例えば美術館のように、作品を飾る時には壁に余白があるほど見栄えが綺麗に見えることが多いです。)
加えて、窓枠にはカーテンがあるため、作品がカーテンに被らないことを考えると幅41cmの中に収めた方が見栄えが良くなりそうでした。
1. 掛け具を設置する高さを確認する
作品を飾る高さは、視点の高さ程度に作品の中心がくると心地よいと言われています。
個人差はあると思いますが、床から作品の中心までが157cmの高さだと心地よく感じるので、この高さになることを目標に、掛け具(壁美人)を設置する高さを決めていきます。
作品を飾る高さは、以下の計算式で出すことができます。
掛け具(壁美人)を設置する高さ
= [床から作品の中心までの高さ + 作品の高さの1/2] − 作品の掛け紐のしなる長さ
今回は「床から作品の中心までの高さ」を157cmに設定したので、残りの作品の長さをメジャーで測っていきます。
実際に測ったところ、作品の高さは32cmだったので「作品の高さの1/2」は16cmになります。
また、「作品の掛け紐のしなる長さ」とは、額縁についている掛け紐の中心を持ってしならせた位置から、作品の上端までの長さのことです。測ってみたところ7.5cmとなりました。
以上から、計算式はこのようになります。
掛け具(壁美人)を設置する高さ
= [床から作品の中心までの高さ+作品の高さの1/2] ー作品の掛け紐のしなる長さ
=[(157cm)+(16cm)] ー(7.5cm)
=173cm ー 7.5cm
=165.5cm
掛け具(壁美人)を設置する高さは「165.5cm」となることが分かりました。
2. 掛け具を設置する横幅を確認する
次に、作品を飾る横幅を確認します。
今回は幅が狭いので、作品を持ちながら位置を見てみました。すると、作品が右寄りになりすぎても、左寄りになりすぎてもなんとなくアンバランスな印象になってしまいました。
また、カーテンに作品が掛かってしまうのも、見栄えが良くない印象がありました。
そこで今回は「柱からカーテン端の間の中心」あたりに作品が飾れるようにしてみます。
柱からカーテンの端あたりまでを測ったところ、およそ41cmでした。その半分が中心ということになるので、柱からカーテン端の間の中心の長さは「20.5cm」となります。
3. 掛け具を取り付ける
掛け具を設置する高さと幅の長さが分かったら、その位置を付箋またはマスキングテープでマーキングします。
付箋だとペンで矢印で位置を書いて示すこともできるので便利ですね。
マーキングができたら、掛け具(今回は壁美人)をホッチキスで仮止めします。
仮止めができたら、マーキングした付箋またはマスキングテープを取り外し、残りの箇所もホッチキスで止めます。
完成!
作品の中心が157cmのところにくるように設置ができました。
横幅についても余白がないので、やや窮屈な印象もありますが、カーテンに被らずに、壁の中心に飾られているように見えるので、左右の横幅がおおよそ均等に見えて心地よい印象があります。
壁面の幅が狭くてもアートを飾ってみよう!
今回は壁面の幅が狭い場所にアート作品を飾ってみました。
家の中を探してみると、意外とこうした壁面の余白を見つけることができます。
アート作品は家に飾るとより楽しめるものだと思うので、窮屈にならない範囲で、アートを飾ってみてはいかがでしょうか。
また、アート作品ではなくても、例えば写真やポスターをフレームに入れて飾ってみるだけで、部屋が賑やかになります。今回のやり方は写真やポスターの飾り方にも応用できるので、アート作品以外にもぜひ試してみてください。
今回壁に掛けたポスター作品
今回壁掛けしたのは奈良美智さんの《勉強中》(1996年)をモチーフにしたポスターを額装した作品です。
このポスターは奈良美智さんのグッズの公式サプライヤーでもあるラムフロムにて購入できます。ラムフロムは現代アートとデザインをテーマにした、様々なアイテムを取り扱っていて、手頃な価格帯からアートを楽しむことができますよ。
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