壁の中心にアート作品を飾る方法(飾り方3ステップと注意点を解説)
今回は壁の中心にアート作品を飾る方法をご紹介します。
- 壁にアート作品や額に入れたポスターってどう飾れば良いんだろう?
- 飾る位置ってどう決めればいいの?
- 壁掛けで飾るときに注意した方がいいことって何?
と疑問をお持ちの方のお悩みを解決できる記事になっています。
作品を飾るにあたって、今回は簡単な計算をしています。「計算ってなんだか面倒そう…」と感じてしまいそうですが、この計算というひと手間をくわえることで心地よい生活空間になります。
それでは、壁へのアートの飾り方3ステップとともに、飾る際の注意点を以下で具体的にご紹介します。
飾る位置を計算する理由(適当じゃダメなの?)
「空いてる壁に飾れれば、飾るものの位置って適当でも良いんじゃないの?」
そう思った方向けに、適当に飾った場合と位置を決めて飾った場合に見た目の違いが出るのか実験してみましょう。
【実験】2つの異なる高さの飾り方で比較
実験内容
位置を決めずに飾った場合と位置を決めて飾った場合に、見た目の違いが現れるのか?
条件
- 飾る場所は棚と天井の狭めな壁空間
- 今回は飾る高さのみを変更し、見た目の違いを比較
- 縦長のポスターを額に入れたもの(B2サイズ)を使用する
検証
結果
作品を適当に飾った場合、天井に近いせいか見た目に圧迫感がある印象を受けました。その違和感から生まれる余裕の無さを覚えながら作品鑑賞すると、純粋に楽しめている印象はありませんでした。
一方、位置を壁の中心に合わせて飾った場合、上下にある程度の余白があるので安定感があり、作品鑑賞にのみ意識を使うことができる印象がありました。
以上から、作品を飾った後の作品と壁の余白バランスを意識した場所選びをすることで、部屋全体のインテリアとしてもバランスが取れることが分かります。また、作品に対して壁の面積に余裕のない場所については、特に余白づくりが大切になると考えられます。
絵を飾る前に準備するもの
飾る位置を計算する大切さが分かりました。それでは、アート作品や額に入れたポスター、絵、写真などを飾る準備をしていきましょう!
- 掛け具:ホームセンターやネットでも購入できます。(今回使用した掛け具については後述します。)
- メジャー:高さを測れるものであれば何でもOKです。
- マスキングテープ:測定した位置の目印として貼れるので、あると便利です。
作品の飾り方3ステップ(壁の中心に作品を飾る場合)
作品を壁の中心に飾るまでの手順を一枚のイラストにまとめました。イラストには実際に計測した数値を入れているので、飾る場所の環境に合わせて数値も変更してご活用ください。
今回は棚上の比較的狭めな空間に作品を飾っていきます。
ステップ1:壁と作品の中心点を確認
飾る場所の壁と飾る作品(アート作品、額縁に入れたポスター・写真など)の中心点を確認します。
まず、壁の中心点は廻り縁(天井と壁の境目に取り付ける部材のこと)から棚の天井までの長さを測ります。今回は全長80cmだったので、半分の40cmが中心点となります。
次に、飾る作品についても同様に長さを測ります。今回の作品の全長は52cmなので、半分の26cmが中心点となります。以上より、
- 廻り縁から壁の中心点までの長さは40cm
- 作品上端から作品の中心点までの長さは26cm
となります。
ステップ2:廻り縁~作品上端間と、吊りヒモのしなる長さを確認
壁と作品の中心点が分かったら、廻り縁から作品上端までの間の長さを測ります。
ステップ1で求めた数値をもちいると、廻り縁~作品上端間の長さは
(廻り縁から壁の中心点までの長さ) ー (作品上端から作品の中心点までの長さ)
= 40cm ー 26cm
= 14cm
となります。
次に、吊りヒモのしなる長さも測ります。吊りヒモは掛け具に掛けるとある程度のしなりが発生するものなので、しなりによる誤差をなくすために必要な数値になります。
(吊りヒモのしなる長さ)
= 6cm
でした。以上より、
- 廻り縁~作品上端間の長さは14cm
- 吊りヒモのしなる長さは6cm
となります。
ステップ3:掛け具を取り付ける高さを計算
最後に、掛け具を取り付ける高さを計算します。掛け具を取り付ける高さはステップ2で出した数値を合計した長さになるので、
(廻り縁ー作品上端間の長さ) + (吊りヒモのしなる長さ)
= 14cm + 6cm
= 20cm
となります。以上より、
掛け具を取り付ける高さは、廻り縁から20cmの位置となります。
この位置にマスキングテープでマーキングするなどして目印をつけた後、掛け具を取り付けたら完成です!
作品を壁に飾るときの注意点3つ
作品を壁の中心に飾る方法をお伝えしました。最後に、アートを始めポスター、写真などを壁に飾るときの注意点を3つご紹介します。
1. 自宅が賃貸の場合は「賃貸貸借契約書」を確認する
作品を飾る場所が賃貸の場合は、壁に穴を空けることになるので、念のため賃貸契約の内容が書かれた「賃貸貸借契約書」を確認しておくことをおすすめします。
ここ最近の賃貸は壁への穴あけはそこまでとがめられることはないようですが、どこまでの傷だと原状回復を求められるのかは知っておくと安心です。
後々のトラブル防止のためにも一度確認しておきましょう。
2. 掛け具の耐荷重量は作品の2倍あると安心
日本は地震大国と呼ばれるほど、地震の多い国です。ウェザーニュースによると、2021年に国内で観測された震度1以上の地震回数は、なんと2406回にものぼります。
そのため、作品の重さのみに耐えうる掛け具であることはもちろん、地震発生の際の揺れによって起こる作品の揺れにも耐えうる掛け具である必要があります。
地震対策も想定し、掛け具の耐荷重量は作品の2倍あると安心です。
3. 作品の居心地が良い壁を選ぶ
作品を飾る位置によっては、作品の劣化を早めてしまうことがあります。長く、生活を共にしていくために、以下をなるべく考慮した場所を見つけてみましょう。
アートを飾り生活空間を彩ろう!
壁へのアートの飾り方とともに、飾る際の注意点を具体的にご紹介しました。最後に、もう一度内容をチェックしましょう。
- 壁の中心に作品を飾る場合は「①壁と作品の中心点を確認、②廻り縁~作品上端間、吊りヒモのしなる長さを確認、③掛け具を取り付ける高さを計算」の3ステップで場所を決める
- 作品を壁に飾るときは、「賃貸貸借契約書」の確認、掛け具の耐荷重量チェック、作品の居心地が良い壁選びの3つの注意点を意識する
壁に作品がひとつあるだけでも居住空間に彩りが生まれます。部屋に絵やポスター、写真、そしてアート作品を飾るときの参考になれば嬉しいです。
今回使用した掛け具はこちら。ホッチキスで止められるため、賃貸でも安心して設置できます。
ポスターの額縁はこちら。