飾り方
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アート作品を飾る場所で気をつけたい7つのこと(環境管理が作品の美しさを長く保つ)

アート作品を飾る場所で 気をつけたい7つのことをご紹介、環境管理が作品の美しさを長く保つ
よしてる
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コレクションしたアート作品が届いたら、すぐにでも飾って楽しみたいところ。

しかし、作品の状態を維持しながら長く作品を楽しむためには、飾る場所も重要となっていきます。

そこで今回は、アートを飾るときに気をつけたい環境管理・選び方についてご紹介します。

まずは結論

まずは、環境面を考慮したアート作品の飾る場所選びについて、概要をまとめます。

イメージしやすいのは「基本的に人が過ごしやすい環境が整っている場所に飾る」です。

例えば、居間寝室などが条件が比較的整いやすいかもしれません。

アートを飾るときに意識したい環境管理

これら全てを住環境で整えるのは難しいですが、知っていることでできる対策もあります。

意識できるところから始めて、アート作品を生活空間に飾ってみましょう!

アート作品は飾る場所の影響を受ける

《Saw, Sawing(切っている鋸)》
クレス・オルデンバーグ(有明・東京ビッグサイト)

街中にある看板や、窓際に置いていた写真や本が色褪せているのを見かけたことはないでしょうか。

この現象は褪色といって、紫外線の光による影響で劣化が発生してしまっています。

同じように、アート作品も光や温度、湿度など、飾る環境に大きく影響を受けます。

ちょっとした環境管理を意識することが、作品の美しさを長く保ちながら楽しむことに繋がります。

厳密には作品の素材や形体によって多少の違いがありますが、ここではアートを飾るときに意識すると良い代表的な環境づくりについてご紹介します。

飾るときに気をつけたい「7つの環境管理」

アート作品を飾る際に意識したいことは大きく7つあります。

一枚にまとめると、以下の通り。

アート作品を飾る場所で気をつけたい7つのこと、温度は20℃程度、湿度は50%程度、空気を循環させる、定期的なメンテナンスをする。紫外線の当たる場所、エアコンの下や風下、煙が当たる場所は避ける。

ひとつずつ理由と対策方法をご紹介していきます。

温度は20℃程度が目安

室内の温度は20℃程度を意識しましょう。

低温すぎると結露による劣化、高温すぎると絵の具の変性やアクリル板の変形による損傷につながってしまいます。

人にとって、夏は室温25~28℃、冬は室温18~25℃が最適といわれています(夏と冬の室温の差は季節ごとの体感温度差によるもの)。

夏は適温よりやや低め、冬は適温に合わせた温度管理が、作品にとっても適温となります。

住環境で温度を常に一定に保つのは難しいですが、温湿度計を利用して調整することは可能です。

例えば、SwitchBotの温湿度計はハブミニを通じてシーン設定をしておけば、温度に応じエアコンのオン/オフを制御できて便利です。

外出先でもスマホのアプリを通じて温湿度チェックができる点も魅力的です。

湿度は50%程度が目安

室内の湿度は50%程度を意識しましょう。

70%以上になるとカビが発生する可能性があります。

文部科学省の調査によると、温度25度のとき相対湿度が70%だとカビは数か月で繁殖し、75%を越すとその速度は急激に早まり、90%ではわずか2日で目に見える程度まで繁殖するといわれています。

木彫作品は特に、多湿となると白い斑点のカビが発生しやすくなるので注意が必要です。

高温多湿となりやすい夏場は特に、除湿による湿気対策が有効。家に除湿機があれば使ってみましょう。

例えば、ナカトミの除湿機は除湿力に定評があります。

その分、音は出るので、部屋の広さや住環境に合わせた除湿機を選んでみてください。

もし除湿機が置きにくい場合は、除湿剤を使うのも手です。

除湿機ほどの除湿力はありませんが、家具の隙間など場所を選ばず置けるので、シーンに合わせて使い分けてみましょう。

空気を循環させる

空気の循環も意識すると、湿気が室内にこもりにくくなります。

Panasonicによる調査によると、4人家族が暮らす家庭では1日約13kgの湿気が発生するといわれています。

最近の住宅は気密性が増していることもあり、入浴や洗濯、炊事などによって発生した水蒸気が室内にこもりやすくなっています。

湿気を帯びた空気がこもると結露が起きたり、カビが発生しやすくなり、アート作品へも影響を及ぼします。

対策としては、エアコンや換気扇のある部屋であれば、換気扇を使って空気循環を作ると良いでしょう。

また、それだけでは空気循環がしづらいこともあるので、サーキュレーターを使い空気の流れを作るのも効果的です。

例えば、ボルネートのサーキュレーターはコンパクトですが風量があり、見た目もお洒落で部屋に馴染みます。

また、立体作品など床に置いて飾る場合は、すのこを敷いて空気の通り道を作ると良いです。

作品のサイズと置く場所の広さに合わせて、すのこのサイズも選びましょう。

紫外線は避ける

直射日光や、蛍光灯など、紫外線の当たる場所はなるべく避けましょう。

太陽光や蛍光灯からは紫外線が発せられています。

紫外線の下にアート作品を長時間晒していると、絵の具の化合物の結合が紫外線により壊され、色褪せや日焼けの原因となります。

窓際を避ける蛍光灯をLEDに変えるなどして、紫外線がなるべく当たらない場所を選んで飾りましょう。

エアコンの下や直接風が当たる場所は避ける

エアコンの近くに飾る際は、エアコンの下や風下に飾るのはなるべく避けましょう。

エアコンは結露などにより水滴が垂れることがあります。

その水滴が作品を汚す原因となるので、飾る場所としてはあまりお勧めできません。

また、エアコンの風下に飾った場合にも作品に影響を及ぼす場合があります。

例えば、温風により額装のプラスチックが歪み作品に付着することで、作品を傷める可能性があります。

煙が当たる場所は避ける

キッチンや喫煙スペースなど、煙が当たる場所に飾るのは避けましょう。

キッチンの近くや喫煙スペース、エアコンの通気口などは、香りがつくだけでなく汚れの原因となり、最も劣化を早めるといわれています。

額装ができるのであれば検討するのが手段のひとつですが、煙の当たる場所に飾るのだけは控えましょう

定期的なメンテナンスをする

気に入っている作品はずっと飾っていたいものですが、何年も飾り続けるのもあまり良いことではありません。

作品もたまには外して掃除をしたり、展示替えをして休ませてあげることが重要です。

長く作品を飾っているとホコリや汚れが蓄積します。

こうした汚れをそのままにしておくと掃除しても取れにくくなったり、カビや褪色の原因となったりします。

素手は皮脂があるため避け、コットン手袋をした状態でマイクロファイバータオルなどのやわらかい布で優しく払うように掃除をしましょう。

細かい部分は筆や綿棒を使うと便利です。

まとめ

アート作品を飾るときに意識したい代表的な環境管理についてご紹介しました。

アート作品は作家さんの分身と例えられることがあります。

作品によっては、作家さんの個展や回顧展に貸し出すこともあり、その時に綺麗な状態で渡せるとお互いにとって心地よいですね。

作家さんにとって大切な作品でもあるからこそ、作品を預かり受ける身としてできることは実践し、なるべく長く綺麗な状態で作品を楽しんでいきましょう。

今回ご紹介したアイテム

  • 温度・湿度管理
  • 空気循環
  • 定期メンテナンス

※サムネイル画像の作品は、東京ビックサイト西展示棟1Fアトリウム入口前にある、Lee Ufanさんによる作品《項》です。

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ABOUT ME
よしてる
1993年生まれの会社員。東京を拠点に展覧会を巡りながら「アートの割り切れない楽しさ」をブログで探究してます。2021年から無理のない範囲でアート購入もスタート、コレクション数は25点ほど(2023年11月時点)。
アート数奇は月間1.2万PV(2023年10月時点)。
好きな動物はうずら。
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