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目黒雅叙園「百段階段」-百段階段の百の縁起もの-|目黒の竜宮城

こんにちは!よしてるです。

今回は目黒にある雅叙園の百段階段の企画展「百段階段の百の縁起もの」に行ってきました。

・雅叙園の百段階段ってなに?
・百段階段ってなにがすごいの?
・どんな企画展をやってるの?

そんな疑問に答える記事になっています。

この記事を読むとこんなことが分かります。

・百段階段について知ることができる
・百段階段は縁起ものにあふれた竜宮城であることが分かる
・企画展「百段階段の百の縁起もの」の様子が見れる

では観ていきましょう!

雅叙園「百段階段」とは何か

百段階段とは、東京都目黒にある雅叙園内の階段のことです。
何がすごいのか、その理由をまとめるとこんな感じになります。

・「昭和の竜宮城」と呼ばれるほどの豪華絢爛さ
・歩ける東京都指定有形文化財である
・日本文化を発信する場としても活用されている

ひとつずつみていきましょう。

①「竜宮城」といっても過言ではない空間

雅叙園はもともと1931年(昭和6年)に高級料亭から始まり、味だけでなく目も楽しんでもらえるようにと、著名な芸術家たちが館内中を装飾したものが現代でも保存されている場所です。

その豪華絢爛な食事や装飾から、「昭和の竜宮城」と呼ばれるほど。
雅叙園に行くと「確かに竜宮城って言われる理由もわかるなぁ」と納得してしまうほど、館内のどこを歩いていても写真を撮りたくなる空間が広がっています。

今ではレストランはもちろん、総合結婚式場や宿泊施設、株式総会の会場としても利用されている場所になっています。

②歩ける文化財

百段階段は2009年3月、東京都の有形文化財に指定されました。

有形文化財とは?

日本にとって歴史上、芸術上、学術上価値の高い、有形の文化的所産(建造物,工芸品,彫刻,書跡,典籍,古文書,考古資料,歴史資料など)のことです。

参考:文化庁|有形文化財(建造物)

2021年時点で90周年を迎えているため、結構なおじいちゃんです。

ですが、館内は100段(正式には99段)しっかりとのぼることができます!

2019年には大規模な耐震工事と建材・美術保全を行なっているとはいえ、立派な木でできた階段で、とても90年経っているとは思えません。

③日本文化を発信する企画展の場


《和のあかり×百段階段2019の風景》

百段階段それ自体も90年の歴史があり、建造物としてみどころたくさんな場所ですが、企画展を開催しているのも特徴かなと思います。

2020年は感染症拡大もあり中止となったものもありましたが、それでも5つの企画展を開催していました。

企画展の内容も様々で、生け花や書道、現代アートなど幅広く扱っていて、百段階段の趣のある空間を活かしたものになっています。

初春の文化財見学 百段階段の百の縁起もの

今回は2021年の初企画展である、「初春の文化財見学 百段階段の百の縁起もの」を観てきました。

百段階段にある、縁起のいい吉祥(きちじょう:幸福,繁栄を意味する語)モチーフの数々を観ることができました。

組子障子の文様


百段階段には7つの部屋があり、そのいずれの部屋にも障子があります。

この障子ひとつひとつに組子(くみこ:釘を使わずに木を組み付ける技術のこと)による独特な文様があります。

《卍の組子》

「卍(万字)」を現したもの。

「どうやって組み合わせたらこうなるのこれ…」

と、つい思ってしまいます。

この卍、インドのヴィッシュ神の胸のつむじが起源らしく、仏教では仏の胸など体に現れた吉祥の印とされていたみたいです。

卍も、縁起ものの一つなんですね。

《胡麻柄亀甲(ごまがらきっこう)の組子》

難しい名前ですが、ごまのさやの切り口が文様化されたもののようです。

ごまの実は栄養豊富であるところから、不老長寿や健康祈願を意味しています。

また、長寿の象徴であるかめのこうらを現した”亀甲”という言葉も重なって、二重で縁起ものが表されています。

《富士山の組子》

富士山の名所としても有名だった目黒、こうして組子としても登場していました。

左下の二本線は雲とかではなく、船があらわされていたのではないかと言われているとか。

うずらも縁起もの?!


《鶉(うずら)ー板倉星光ー》

なんと、私の好きなうずらも襖絵に描かれていました!

うずらは秋を現す鳥で、中国では「鵪鶉(あんじゅん)」とも書き、鵪が「安」と同音であるところから、安らかさの象徴ともされていたそうです。

うずら好きとしては、90年前から縁起もののひとつとして登場していることが嬉しかったです。

雛人形が豪華絢爛に飾られた間


丸っこい雛人形がかわいく、その横には雛のつるし飾りがずらっと並んでいます。

このつるし飾り、一つ一つに意味があるようです。
そのうちの一部をご紹介します。


・這い子:這(は)えば立て、立てば歩けの親心。子の健やかな成長を願って作られています。


・ウサギ:赤い目のウサギは呪力があるとされ神の使いと言われている。


・犬:安産の守り神です。

こういうものを観るたびに、日本は縁起ものに願いを込めて次世代へバトンを紡いでくれていたんだなと感じます。

現代はこういうアナログなものを、特に東京では飾らなくなっていますが、文化は消さないように、自分自身の記憶として保存していきたいなと思います。

まとめ|縁起ものに囲まれた竜宮城

今回の企画展に限らず、百段階段は細部まで鑑賞しようと思うと1時間以上滞在してしまうほど、見どころが詰まった場所です。

また、ただ豪華絢爛なわけではなく、一つ一つのデザインに縁起ものを取り入れているところにもぜひ注目してほしいです。

他の企画展となっても百段階段自体の装飾は変わらないので、次回の企画展開催の際には足を運んでみてはいかがでしょう。

展示会情報

展覧会名初春の文化財見学 百段階段の百の縁起もの
会場ホテル雅叙園東京 有形文化財「百段階段」
会期2021年1月1日(金・祝) – 3月14日(日)
※2月1日(月)休館
開廊時間12:30~18:00(最終入館17:30)
サイトhttps://www.hotelgajoen-tokyo.com/100event/engimono
観覧料一般 ¥1,000
学生 ¥500 ※要学生証呈示、未就学児無料
ABOUT ME
よしてる
東京でアート巡りををしながら「アートの割り切れない楽しさ」を探究している理系男子です。会社員をしながら、週末アートウォッチをしています。 2021年から無理のない範囲でアート作品の購入も始めました。 好きな動物はうずら。

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