【初心者向け】Udemyで学ぶ3つのアート鑑賞スタイル|感性・技法・知識を通じて作品の見方を知る
文字言語の説明がないアートはどうやって判断し、理解すればいいのか分からないと感じたことはありませんか。
「美しい、迫力がある、色鮮やか」みたいな表面的な感想は言えても、それ以上どう理解すれば良いのか分からない…
そんな人向けに美術知識の深度別に「感性で知覚」「技法に注目」「知識で読み解く」3つの鑑賞スタイルのご紹介と、それぞれの鑑賞スタイルに役立つ動画オンライン学習プラットフォーム「Udemy(ユーデミー)」のアート講座をご紹介します。
累計120のアート鑑賞レポートをまとめてきた私自身が実際に受講した中で、初心者向けにおすすめだと感じた学習コンテンツを選んでみました。
【知識の深度:浅め】
自分起点の
「感性」で知覚する
鑑賞スタイルにおすすめ
【知識の深度:普通】
作品に映る
「技法」に注目する
鑑賞スタイルにおすすめ
【知識の深度:深め】
共通認識の
「知識」で読み解く
鑑賞スタイルにおすすめ
アート鑑賞は見方や共通認識を知るとより面白い
アート作品の表面的な美しさはなんとなく分かっても、アートを理解できない理由は
- アートを観た数・経験が少ない
- 表面的な美しさだけでは評価できなくなっている
- 作家の価値観が反映されている
からと、私なりに探究してきました。
作品が表現していることをすぐに理解できなくても、まずはただ観て楽しみ、作品に込められた作家の熱量は何かを考えるのも楽しみの一つです。
一方で、経験や見方、知識という視点を広げていくと、作品から捉えられる要素が広がるのも事実。
そのためには美術史や文化的な背景、作家の哲学を知っていく必要はありますが、それはつまり、アートの見方や共通認識を広げていくこと。
自分のペースで知識を得ていくと、ひとつの作品をいろんな角度から楽しめ、作品に込められた想いも発見しやすくなります。
自分好みのアート鑑賞スタイルに合わせてた知識を得よう
アートの知識には
- 作品や作家情報
- 文化的背景や美術史
- 技法や専門知識
など、多岐にわたります。
大切なのは、自分好みのアート鑑賞スタイルに合った知識を程よく得ていくこと。
せっかく時間をかけて得た知識も、活かせないままでは勿体ないですし、学習意欲も削がれてしまいます。
自分にとってちょうど良い知識の深度で、アートを楽しむのがおすすめです。
見方や知識をどうやってアート鑑賞に繋げたら良いのか迷うんだよなぁ
と感じている人も多い思います。
そこで、今回は知識の深度で分けた3つのアート鑑賞スタイルと、実例を交え体系的に理解が深まる「Udemy(ユーデミー)」のアート講座をご紹介します。
アートも学べる「Udemy(ユーデミー)」とは何か
「Udemy(ユーデミー)」とは動画で学べるオンライン学習プラットフォームです。
高品質なコンテンツが多く揃い、実用的なスキルを自分のペースで学べます。
中でも、アート関連の分かりやすいコンテンツも揃っているのが特徴。
私自身はアートに関する知識を主にアートに詳しい方の発信や書籍、漫画から得ています。
ただ、書籍によっては専門的な内容が多く、理解するまでに時間がかかってしまいます。
同じ動画コンテンツでいうと、最近ではYouTubeで山田五郎さん オトナの教養講座やビジュラジオさんといった、アート解説動画を気軽に閲覧できるようになりました。
YouTubeはひとつのテーマへの理解が深まる短編コンテンツが多い一方で、Udemyは体系的にまとまった長編コンテンツが多く揃っています。
自分の知りたいテーマについて体系的に、自分のペースで知識を得たい場合にUdemyは分かりやすいなと感じます。
3つの鑑賞スタイル別 Udemyおすすめアート講座
今回は、美術知識の深度をわかりやすく「感性で知覚」「技法に注目」「知識で読み解く」3つのアート鑑賞スタイルに分類してみました。
3つの鑑賞スタイルの解説と、それぞれに合った知識が得られる「Udemy(ユーデミー)」のアート講座をピックアップしてご紹介します。
自分の鑑賞スタイルに合わせて、アートの見方や共通認識を広げてみましょう!
【知識の深度:浅め】自分起点の「感性」で知覚する鑑賞スタイル
一つ目の鑑賞スタイルは美術の知識は必要なしに、五感を駆使した「感性」で知覚する楽しみ方です。
「感性」で知覚するアート鑑賞
- 特徴
- 美術の知識不要で自分なりの視点でアート作品を鑑賞できる
- 美術の知識
- 必要なし
- 鑑賞方法
- 作品の色や大きさ、形を五感を使って鑑賞し、自分なりの答えを導く
- こんな人におすすめ
- 気軽にアートを楽しみたい人、ビジネスでアート思考を役立てたい人
美術の知識は必要ないので、誰でも気軽に始められるのが魅力ですね。
ビジネスでも注目されている「アート思考」も、こちらの鑑賞スタイルになります。
- 「アート思考」とは?
「アート思考(アートシンキング)」とは、個々の価値観に基づいて表現される考え方です。ビジネスにおいては新たな問題提起、アイデアやコンセプトの発想に活用できる手法です。
この鑑賞スタイルを体験しながら学べる動画講座が、
【ベストセラー著者と実践!】大人こそ受けたい 「アート思考」の授業
─瀬戸内海に浮かぶアートの島・直島で3つの力を磨く─
です。
講師は書籍「13歳からのアート思考(2020)」の著者、末永幸歩さんです。
13歳からのアート思考では作品の背景とのやりとりが主なテーマですが、動画では「作品とのやりとり」を重視した鑑賞方法を紹介しています。
動画を見ると、こんなことができるようになります。
- 自分の言葉で作品を自由に解釈できるようになる
- 見るだけでなく、香り、音、味、温度、登場人物、作者の気持ちといった、自分なりの解釈の幅を増やせる
- 作品から感じる違和感を言葉にでき、作家が探究する疑問に気づけるようになる
「まずは観るための工夫を知りたい!」という人は、末永幸歩さんの分かりやすいワークショップを通じて、アート鑑賞の仕方を体感してみてください!
【知識の深度:普通】作品に映る「技法」に注目する鑑賞スタイル
二つ目の鑑賞スタイルは、作品に用いられている「技法」に注目する楽しみ方です。
「技法」に注目するアート鑑賞
- 特徴
- 作品に意識的に用いられる技法をもとにアート作品を鑑賞する
- 美術の知識
- 必要
- 鑑賞方法
- 絵画に示されている見る順路や色彩、色の濃淡に注目して絵画を観る
- こんな人におすすめ
- 絵画を技法やデザインの観点から楽しみたい人
アート作品には作家の熱量や想いが込められていて、それを表現するための工夫が凝らされています。
その工夫の一つである「技法」を知ると、作品の中で注目すべきポイントも見えてきます。
この鑑賞スタイルを体験しながら学べる動画講座が、
「絵を見る技術~名画の構造を読み解く」
です。
講師はメソポタミア美術の世界的権威に師事した経歴を持つ、美術史研究家の秋田麻早子さんです。
アート思考のように自由にみるのは物足りないけど、知識をつけるにも何から手を出したらいいか分からない。
そんな人におすすめな第3の作品の見方を紹介しています。
動画を見ると、こんなことができるようになります。
- 絵画を構成や配色、線、タッチといった観点から分析的、論理的に見れる
- 風景画などの絵画の注目ポイントが見えるようになる
- アートを表面的ではなく制作する観点からの視座が広がる
ロジカルな観点からアートを楽しんでみたいという人におすすめです。
【知識の深度:深め】共通認識の「知識」で読み解く鑑賞スタイル
三つ目の鑑賞スタイルは、作家や美術史といった「知識」で読み解く楽しみ方です。
「知識」で読み解くアート鑑賞
- 特徴
- 作品や作家情報、文化的背景、美術史を活かしてアート作品を鑑賞する
- 美術の知識
- 必要
- 鑑賞方法
- 古代〜近代までの美術史や文化的背景を知り、作品に込められた背景を読み解きながら鑑賞する
- こんな人におすすめ
- 美術の知識をもとにアートを深く味わいたい人
美術の知識、特に美術史を知っていくとわかるのが、近代以前のアートには信仰の拡大や権力の提示、思想の表現など、ある程度の制作目的があったということ。
美術は歴史や文化の変遷とリンクしたものが多く、それは現代アートでも同様です。
時代の流れを知ることで、作家が表現していることの発見にも繋がります。
この鑑賞スタイルを学べる動画講座が、
【初心者向け】世界一わかりやすい西洋美術史マスターコース
アート鑑賞が100倍楽しくなる「知識ゼロ」から学べる大人の教養
です。
原子美術から始まり、世紀末美術に至るまで、芸術作品の制作背景には各時代の生活様式や思想があることが分かりやすくまとまっています。
5000年以上におよぶ人類が創り上げてきた美術の歴史を3時間半に凝縮されていて、体系的に程よいボリュームで学べる内容となっています。
動画を見ると、こんなことができるようになります。
- 美術の知識をもとに、アートに込められた背景を理解できる
- 名画がなぜ評価されているのかの理由がわかる
- 作家が何を表現しているのかが時代や文化的背景から汲み取れるようになる
西洋美術史の流れを俯瞰的に知り、その時代の代表的な作家・作品を知りたい人におすすめです。
まとめ
アートは作品と対峙するだけでも十分楽しむ方法があり、程よく知識を得ていくとさらに面白くなります。
自分好みの鑑賞スタイルから、アートを味わってみてはいかがでしょうか。
【知識の深度:浅め】
自分起点の
「感性」で知覚する
鑑賞スタイルにおすすめ
【知識の深度:普通】
作品に映る
「技法」に注目する
鑑賞スタイルにおすすめ
【知識の深度:深め】
共通認識の
「知識」で読み解く
鑑賞スタイルにおすすめ
参考書籍
※サムネイル画像はサンドラ・シントさん「コズミック・ガーデン」(2020、銀座メゾンエルメス フォーラム)の作品です。