「アートコレクターズ」からアートの多彩な魅力を発見しよう(旬なアート情報源におすすめ)
アートについての情報、特にアートコレクションに役立つ情報はネットやSNSで検索するにもまとまった情報が少なく、見つけるのに苦労します。そこで、今回はアートコレクションの情報を探している人におすすめな専門誌「アートコレクターズ(Art Collectors’)」をご紹介します。
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雑誌「アートコレクターズ」とは?
「アートコレクターズ(ART collectors’)」とは、アートコレクターやアートファン向けの専門雑誌です。古今東西さまざまなアートジャンルから毎号テーマをしぼり、旬な情報を掘り下げて紹介しています。
2006年12月に創刊し、古美術から現代アートまで幅広いジャンルを扱いながら、中国や台湾、香港などのアジアのアートも積極的に紹介しています。
紹介作品の多くは簡潔な紹介が添えられているので、アートをこれから楽しみたい人にとっても分かりやすく、知識を深めていくのにも最適な雑誌です。
「アートコレクターズ」のここがおすすめ!
今回はアートコレクターズのおすすめポイントを3つに厳選してご紹介します。
1. 「アートコレクション」をサポートする情報が満載
アート系の専門誌としては、例えば、美術手帖、月刊美術、一枚の絵、芸術新潮、美術の窓などがありますが、「アートコレクターズ」はアート作品の値段を可能な限り明記したり、アート界の最新トレンドを掲載たりと、アートコレクションをサポートしてくれる情報をチェックできるのが特徴です。
一般的に値段の体系がわかりにくいとされるアート市場を、具体的な数字で把握できるのは、特にアート購入を検討している人にとって参考になります。
また、個人的体験としてはアートコレクターズを通じて「号単価」という考え方があることを知りました。
号単価とは、「キャンバス1号(大体ハガキくらいの大きさ)あたりの値段」のことです。
日本のキャンバスのサイズは号数によって規格化されているので、「号単価×号数」で計算することで、作品のおおよその価格を知ることができます。
正確にはサイズによって値段の前後はあるものの、ひとつの指標として作品の「号単価」を理解できると、自身の予算から作品の大きさ上限を把握しやすくなり、コレクションを検討するときの判断材料にもなりますね。
他にも、著名なコレクターへのインタビューも掲載されている点は、アートコレクターズならではの特徴です。
「そもそもアートコレクションってどんな魅力があるの?」という人にとっては、実際にアート作品をコレクションしてきているコレクター視点から、アートはどんな存在なのか、コレクションの魅力はどんなところにあるかを知ることができます。
いろんなコレクションの仕方があることを知っていくと、「まずは自分にとって好きなアートからコレクションしてみようかな」と、気軽な気持ちでアートと向き合いやすくなります。
2. 手軽に「今活躍している作家・作品の情報」をキャッチできる
アートコレクターズは古美術から現代アートまで、幅広いアートジャンルを網羅しながら、毎月の特集テーマに沿った作家・作品を多く掲載しています。
特に、これからアートを楽しんでみたい人や、初めてのアートコレクションを検討している人にとって、好みのアート作品の情報収集はどこから手をつけていいのかわからないもの。
その点、アートコレクターズでは紹介作品が見やすく整理されていて、作品の写真と作家名はもちろん、作家経歴、取り扱い画廊、作品購入の目安(値段)、今後の展覧会情報、作家本人やギャラリーからの作品紹介文が簡潔にまとめられています。
特集の中で紹介している作品の数も多く、例えば過去3回分の特集で紹介した作品数は以下の通りとなります。
発行月「特集名」 | 巻頭特集で紹介している作品数 |
---|---|
2022年12月号 「日常、再発見」 | 71点 |
2023年01月号 「やっぱり日本画が好き 2023」 | 64点 |
2023年02月号 「完売作家 2023」 | 256点 |
通常の特集で60点以上、誌面いっぱいに作家を紹介する「完売作家」では250点以上の作家とその作品が紹介されているため、気になる作品も発見しやすいです。紹介されているのは活躍中の作家ばかりなので、気になる作品があれば展覧会へ観に行くきっかけにもできます。
また、作家に焦点を当てたのインタビュー記事も掲載さています。作家がどんな試行錯誤をして今の作品に至ったのかが語られていたり、作品の中で表現されているモチーフの意味も深掘りしていく形で、作家本人の言葉で語られます。
こうした「アート作品の気になるところ」を誌面を通じて知れるのも魅力的です。
3. 見て、買って、楽しめる展覧会情報
雑誌の後半部分には「今月の展覧会ガイド」が掲載されていて、都内を中心に全国の美術館からデパート、ギャラリーまで網羅した展覧会情報をチェックできます。
ひとつひとつの展覧会には記載可能な範囲で作品の値段も掲載されているのが特徴で、鑑賞視点だけでなく、アートコレクション視点も考慮された情報掲載がなされています。
また、読者プレゼントとして官製ハガキで応募する形のチケットプレゼントも用意されています。雑誌についている応募券で申し込めるので、気になる展覧会があれば運試しで応募してみるのも良いでしょう。
毎年恒例の特集「完売作家」
アートコレクターズならではの毎年恒例特集といえば、「完売作家」の特集です。完売作家特集とは「展覧会で8割以上の作品が売約となった作家」の作品とデータを紹介する企画です。
完売作家特集は2014年からスタートし、2023年で10回目を迎えています。毎年掲載作家は増加傾向で、特に2022年と2023年の完売作家の増加が著しく、例えば2023年02月号の完売作家特集では、実に256組もの作家が紹介されました。
紹介作家数が多い特集でもあるので、アートフェアのように多様な作品を見たい人にもオススメです。
もちろん、完売作家というのはあくまでも指標のひとつです。これからどんな作家になっていくのか、今後の活動に目を向けることも重要だと思います。
完売作家の特集も参考に、どんな作品が購入されているのか、なぜ人気なのかを分析してみるのも面白いかもしれません。
多くの作品と出会うなら「定期購読」という手段も
アートコレクターズは毎月異なる特集を通じて、「アートシーンの今」を発信しています。個別の特集だけでも充実した内容となっていますが、複数の特集を見ていくことで、アートの魅力や、思いがけない作品との出会いも生まれやすくなります。
「定期購読」という手段をとると、年間通じていろんな作家や作品と巡り会いやすくなります。いろんな特集を通じて、多彩なアートジャンルを楽しんでみるのもオススメです。
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まとめ
アートコレクションを始めていく時に大切なことのひとつが「情報」です。作家や作品に関する情報はネットやSNSを通じて知ることもできますが、実際に探してみると時間がかかってしまいます。
「アートコレクターズ」は作家や作品を多彩なアートジャンルから厳選し紹介してくれています。アートコレクター向けに特化した情報も多く掲載されているので、これからアートコレクションをしていく人にとっても嬉しい情報が詰まっています。
アート情報を収集するツールとして、そして、新たな作家・作品との出会いのきっかけに活用してみてはいかがでしょうか。
基本情報
出版社 | 生活の友社 |
発売頻度 | 月刊 |
発売日 | 毎月25日 |
参考価格 | 1,047円(952円+税) |
サイズ | 約22 × 28cm |
デジタル版 | なし |
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