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髙橋こうた個展「80°05′」|写真の記録性が語る夢の継承と南極冒険の原動力

よしてる
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無手では生存不可能な究極の自然、南極。

命の保証は自身の選択・判断次第となる冒険には、どんな魅力があるのでしょうか。

そして、そんな冒険に挑戦する冒険家が生まれるまでに、どんなストーリーがあるのか。

その疑問を可視化しているのが、髙橋こうたさんの個展「80°05′」です。

今回は72Galleryにて開催された、人類未踏ルートで地球の最南端・南極点を目指すプロの冒険家・阿部雅龍さんの挑戦を3年追った写真家・髙橋こうたさんの集大成である個展「80°05′」をご紹介します。

海と星をテーマにした展示空間は南極冒険の理想と現実、そして希望が語られていました。

技術が発達しても人類が容易に足を踏み入れられない南極を目指す冒険の魅力に迫ります。

髙橋こうたとは?

髙橋こうたさんは1986年生まれ、秋田県出身の写真家です。

秋田大学工学資源学部を卒業され、2019年より作家活動をしています。

主な展覧会に

などがあります。

今回の個展は髙橋こうたさんにとって初のギャラリーでの開催となります。

社会や人への疑問を写真で紐解く作品表現

髙橋こうたさんは社会や人と接する中で抱いた疑問の表現手段として写真に関心を持ち、主にリサーチに基づいたプロジェクトベースの作品を制作しています。

今回の個展では南極冒険に関する歴史上の記録と今の記録を繋げ、写真で物語を視覚的に表現しています。

髙橋こうた個展「80°05′」展示作品をご紹介

髙橋こうたさんによる3年分のリサーチを元にした作品展示は、南極冒険とはどういうもなのかという世界観を体感できる場となっています。

現代で南極冒険に挑戦するプロの冒険家・阿部雅龍(あべ まさたつ)さんの活動を中心に、およそ100年前に南極を目指した南極探検隊の隊長・白瀬矗(しらせ のぶ)さんの歴史的背景のリサーチも交え、ひとつの物語を語っていくように作品が並びます。

今回は展覧会の紹介文にある「人を冒険に駆り立てる理由」にも注目しながら、作品をご紹介します。

Q
今回参考にした展覧会の紹介文はこちら

2020年、パンデミックの影響で1億円近くの遠征資金を集めながらも南極冒険が延期となった阿部。先行き見えない中でもがき苦しむ彼の姿を見て、阿部と大学時代から17年来の友人である髙橋こうたは「なにが阿部をそこまで冒険に駆り立てるのか」という素朴な問いから本プロジェクトをスタートさせる。阿部の私生活への密着、周囲の証言、阿部と同郷であり100年前に南極を目指した白瀬という冒険家にまつわる歴史背景のリサーチを通じ、冒険家の動機や人格を可視化した作品

TOKYO INSTITUTE OF PHOTOGRAPHY|髙橋こうた個展「80°05′」の紹介文より引用

個展タイトル「80°05′」の意味

個展タイトル「80°05′」は、白瀬矗さんが1912年に人類初の南極点到達を目指したものの勇退した地点「南緯80度05分(大和雪原)」を意味しています。

展覧会タイトル下にある作品に映る写真が、白瀬矗さんが勇退した当時のものです。

南緯80度05分、西経156度37分に日章旗を立て「大和雪原」と命名した時の写真(1912年1月28日)と南極大陸地図

この大和雪原から南極点までを繋ぐ人類未踏のしらせルート約1,300kmの開拓を目指す冒険家が、白瀬矗さんと同じ秋田県出身の阿部雅龍さんです。

個展の紹介文、空調リモコンの上にクールミントがあるのも意味深

展示室の入口付近にある紹介文には、こう書かれています。

80°50′

1912年、日本人探検家・白瀬矗は人類初の南極点到達を目指したが南緯80度05分の地点で勇退した。そして100年以上の時を超えて勇退地点から未踏ルートを開拓し、単独徒歩で南極点を目指す男がいる。白瀬と同じ秋田出身の冒険家・阿部雅龍である。

〜我れ無くも 必らず捜せ 南極の 地中の宝 世にいだすまで〜

白瀬が詠んだ辞世の歌である。「地中の宝」とは何か。彼らは一体何に突き動かされて冒険に出るのだろうか。

「80°05′」紹介文より引用

「地中の宝」「冒険に出る理由」といったキーワードも気に留めながら、遮光カーテンの先にある作品を観ていきましょう。

大航海時代の冒険を思わす海から始まる作品展示

遮光カーテンを潜った目の前に登場するのは、大きなスクリーンに映る映像作品です。

大航海時代と南極冒険を繋げる映像作品

映像はリアスクリーンというもので両面に映し出され、会場のどこにいても映像作品を意識させるようになっています。

この映像で映し出されているのは、秋田県金浦という場所で撮影した冬の日本海です。

白瀬矗さんは大航海時代に活躍した冒険家(クリストファー・コロンブスさん、フェルディナンド・マゼランさんなど)に憧れていたそうです。

鑑賞者は先人の冒険の舞台であり、日本から南極を目指す時のスタートラインでもある海を眺める形になり、

  • 「海の向こうに何があるのだろう」という冒険心の芽生えの追体験
  • 映像に白瀬矗さんの南極探検の模様が差し込まれるタイミングがあり、歴代の海上を行き来する冒険の中に南極冒険も刻まれていることの暗示
  • 波が広がり画面が真っ白になると雪原のようにも見え、海と南極が繋がっていく表現

といった解釈が広がっていきます。

さまざまな文脈として海が象徴的に用いられているのが分かります。

冒険家の誕生から南極冒険までの道のりが見て取れる作品群

海の映像作品の対面には、額装された写真作品が並びます。

まず、写真に対してマット(額縁と作品の間にある余白部分)が大きすぎる作品に目が誘われます。

小さな写真は白黒で、見た目はまるでエコー写真のようです。

その実態は、船のライトが当たった海面の写真なのだそう。

冒険の始まりである海と、生命の始まりであるエコー写真が重なるところから、「白瀬矗さんの南極冒険から100年の時を経て、阿部雅龍さんという新しい冒険家が誕生した」ことが描写されているようです。

写真の小ささからも、冒険に立つ船の小窓から海を眺めているような鑑賞体験ができます。

その隣にある3つの写真はそれぞれ

  • 阿部雅龍さんの実家
  • 南極観測船しらせ付近でのトレーニング風景
  • 南米・チリの草原

を撮影したものです。

阿部雅龍さんにとって初の冒険は南米大陸自転車縦断(11,000km)で、その意味も込めて地球儀も南米を示しているそう。

そして、地球儀の左上にはワンピースのコミックが並び、大航海時代から脈々と受け継がれる冒険を彷彿とさせます。

次の南極観測船「しらせ」の写真は、白瀬矗さんが南極へ行った功績を受けて今も国の事業として続く、南極地域観測を象徴する船です。

その船の前でトレーニングをする姿は船を引いているようにも見え、白瀬矗さんのように次世代に何かを残すための冒険であることを表しているようです。

最後の写真、南米・チリは南極行きの飛行機が出る唯一の場所です。

パズルのピースのように配置された写真を見ていくと、初の冒険から数々のトレーニングを経て南極へ旅立つ様子が物語のように流れていきます。

南極へ旅立った先には、小さな2つの作品が展示されています。

1つ目は、氷河のように見える抽象的な写真作品。

これは90度傾けた海面を撮影したもので、南極観測船「しらせ」の影を利用して撮影されているそうで、海から南極の冒険へ繋がる表現がされています。

2つ目は、阿部雅龍さんの目を映した写真作品。

この作品はライトボックスとなっていて、目を光らせ、人類未踏ルート踏破への冒険心を静かにたぎらせているようです。

実際に、阿部雅龍さん初の南米冒険からしらせルートの南極冒険挑戦まで15年も経過しています。

そうした時間軸も知ると、目に宿る揺るぎない気持ちを一層感じ取れるのではないでしょうか。

南極を目指す冒険家の実像

海から始まり、南極冒険へと繋がっていく先には、南極大陸の地図と割れたガラスを写した2つの象徴的な作品が並んでいます。

冒険における理想と現実を連想させる作品

さまざまな解釈ができる作品で、例えば、

  • 地図上に理想の道筋を描いた夢と、夢が破れたような対比のイメージ。
  • 理想が叶わず握りつぶした後の残る地図と、そんな現実を打ち破るイメージ。
  • 右の黒い作品は鑑賞者や海などが映り込み、作品というパーツを見ながら自分と向き合う状態になる。

などが連想できます。

これまでの阿部雅龍さんの南極冒険は2回。

1回目は2019年1月にメスナールートによる日本人初の南極点単独徒歩到達(920km)、2回目は2021年11月にしらせルートを挑戦し白瀬矗さんが勇退した大和雪原を超えルートを前進させるも撤退(780km)しています。

そもそも国際的な決まりで南極に降り立つまでのハードルの高さ、そして、人類未到のしらせルートでの南極点到達の過酷さ、それらをクリアしていくまでに理想と現実の狭間でもがきながらも前に進む冒険の実像が、この2つの作品には映し出されています。

私生活における冒険家の実像

その先には、阿部雅龍さんの私生活への密着から浮かび上がる冒険家の実像に焦点が当てられます。

神棚に向かって手を合わせているように見える写真の中で目立つのが、赤い十字マークです。

このマークは白瀬矗さんが使用した「南極探検旗」で、南十字星がモチーフとなっています。

過酷な南極冒険を続ける中でも先人の残したものに立ち帰り、姿勢を正しているようです。

その隣には、阿部雅龍さんが南極に関係するものを潜在的に使っていることが分かる展示が登場します。

例えば、好んで噛むというガム・クールミントは1956年に日本初の南極観測船が出る際に船員の要望から生まれた南極観測隊用ガムで、白瀬矗さんの南極探検の功績ありきで誕生したという点で繋がるアイテムです。

他にも、白い背景部分で使われている阿部雅龍さんの布団カバーを見ると、南極探検旗を想像させる十字模様が入っています。

日常生活の中でも南極を常に意識している冒険心が、選ぶものに表れているのかもしれません。

一方で、冒険心の裏にある葛藤が浮き上がる表現もあります。

例えば、阿部雅龍さんの理想を形にした文字「Follow Your Dream.(夢を追う)」のサインを何度も書いた紙には握り潰した跡が残っていて、人生の葛藤が紙のしわに刻まれているようです。

また、白瀬矗さんの妻と子どもが描かれたイラストと、幼少期になくなった父の遺骨の一部をおさめた銀のペンダントが写る写真の対比にも、同じ冒険家間の境遇の違いが見て取れます。

日常生活は、理想的な姿に対してギャップのある現実の自分と向き合う時間があり、挫折が何度もあることが伺えます。

活動を追っていれば南極冒険の葛藤も目にすることはありそうですが、大衆にとっては結果のみを知ることがほとんど。

その中で、こうした個展で未知の情報と接続し、「人を冒険に駆り立てる理由」を考える機会を得るのも、ある種私たちにとってのローカルな冒険と言えるのかもしれません。

阿部雅龍の自力・単独による冒険の描写

阿部雅龍さんの冒険テーマである「自力、単独」

ひとりで極地へ冒険に行くとはどういうことか、その一端を感じる作品も展示していました。

片手が写る写真作品は、手を振っているのか、助けを求めているのか、南極点を掴み取ろうとしているのか、いろんな解釈ができます。

それらの解釈に共通するのは「単独」で、自力で南極点を目指すしか方法がないことが、片手のみが写る作品により際立っています。

その隣にはモノクロの抽象作品があります。

この作品も南極の氷河、人間の皮膚や皺、生物の細胞や神経など、色々な見方ができますが、実際には日本海の映像作品の一部をスクリーンショットし、90度傾けて白黒反転しているそうです。

海の深さに関連して、黒い部分が南極にあるクレバス(雪が覆い被さった氷の割れ目)のようでもあり、単独での挑戦だからこそ、冒険は常に神経を使う場であることが読み取れます。

星のように輝く写真作品に込められた希望

会場内の後半にあるのは、ライトボックスに写真作品が収められた展示です。

作品が発光するのは星がイメージされているとのことで、白瀬矗さんの冒険から阿部雅龍さんの冒険へと、星座を描くように繋がる配置が印象的です。

大航海時代には星の位置を頼りに探検を行う天文航法が用いられたことからも、星は冒険を語る上で重要な要素であることが分かります。

それは南極冒険も同じで、南十字星のある方角を目指すように、南極点に向けて進んでいきます。

白瀬矗の後世に語り継がれる南極冒険の功績

白瀬矗さんにまつわる南極冒険の写真の中にも、南十字星がデザインされた南極探検旗が見られます。

そしてライトボックスの中でも一際大きいものには人影が浮かんでいて、右側には犬ぞりの先導犬も確認できます。

他のライトボックスと比較して一際大きく輝く様子は南の空で一際目立つ南十字星と重なる要素があり、白瀬矗さんの功績が後の時代の道標となっていることを視覚的に教えてくれます

5人と28頭の犬が引く2台の犬ぞりで南極点を目指すも届かずの結果でしたが、その挑戦は後世に影響を与えています

阿部雅龍が意志を継ぎ南極点を目指す過程をおさめた作品

そこから先の冒険は、阿部雅龍さんに受け継がれていきます。

合計10個の作品の中には、

  • 10歳の写真、この頃に母親から渡された冒険漫画をきっかけに「いつか冒険をしたい」という夢が膨らむ。
  • 道着の写真、「強さが欲しい」気持ちから、大学時代に空手を始める。
  • 仮面ライダークウガを観る写真、主人公の五代雄介は幼い頃に父親をなくしている、世界各国を旅する冒険家で、共通点が多い。阿部雅龍さんが名乗っている「夢を追う男」もクウガが由来で、かつて憧れた存在に自分がなる意味も込めている。
  • エルマーのぼうけんの写真、父親は龍が好きだったそうで、この絵本ももとは父親のものだったそう。

など、それぞれに阿部雅龍さんの人生のエピソードが記録されています。

それらは星座のように繋がり、最後にはリストバンドに縫われた南十字星へと辿り着きます。

この写真をある角度から撮影すると、後ろの作品が映り込み、南極探検旗に手を伸ばしているようになります。

「最終的には南極点に到達してほしい」、そんな願いが込めらているようでした。

ライトボックスで表現する写真と星の共通点

ライトボックスを使った写真作品が星座を描いているようだと書きましたが、写真と星の共通点を考えてみると、表現としての面白さを味わうことができます

写真は撮影当時の光を記録したものです。

写真を残すことで、イメージとして後世に語り継ぐことができます。

一方で、星は光を放った瞬間から地球に届くまでに長い時間がかかります。

例えば、南十字星の中でも一番明るい星であるアクルックス(α Crucis)の光が地球に届くまで、約320光年かかるとされています。

つまり、私たちは約320年前にアクルックスから発せられた過去の光を見ていることになります。

この「過去の光を見る」ことになる点で、星と写真は共通しています。

ライトボックスで写真を光らせることで星のように過去の記録を今に届けることになり、そこに表現としての面白さが生まれています

「どうしてこの表現を選んだのか」にも注目してみると、意外な共通点に気づけて面白いですね。

写真家・友人から見た「夢を追う男」の姿

今回の展示には隠しルートという仕掛けも用意されていました。

髙橋こうたさんと阿部雅龍さんは大学時代からの友人でもあり、隠しルートでは友人としての側面で冒険家の姿が語られていました。

出身大学で撮った髙橋こうたさんと阿部雅龍さんの写真が飾られています。

そして、卓上には髙橋こうたさんから見た阿部雅龍さんを記した文章が置かれていました。

中でも印象的だったのが、こちらの抜粋文です。

・・・生涯を冒険に捧げながらも夢を果たせなかった白瀬の人生に、阿部は自分事のように悔しさを感じたのではないだろうか。理想と現実の間でもがいてきた自分の人生と重ね合わせ、皮肉なことに自身も南極冒険に向けて足踏み状態である。それでもヒーローへの憧れを抱き続け、それを自ら演じている。あまりの純粋さにどこか嘘っぽさを感じる一方で、出会った頃から変わらないその姿勢には羨ましさを感じる。

阿部はしらせルート挑戦を通じて「人の夢が受け継がれていくことを証明したい」と語り、達成後は冒険学校の設立を夢見ている。彼は今後何を成し遂げ、次世代に何を繋いでいくのだろうか。夢を追う男の意思は時代を越えて生き続ける。

髙橋こうたさんによる展覧会テキストより引用

夢を追う男を3年分追ってきた視点から語られる言葉には、夢を追う姿勢の持つ力強さが表れていました。

3年分のリサーチがおさめられた写真集

今回の展示を含めた髙橋こうたさんのプロジェクト「80°05′」の集大成がこの写真集です。

3年分のリサーチで発見された記録の断片には当時の想いが宿っているようで、それらを物語として今に繋げていく写真集は「写真のもつ記録性の魅力」を感じる一冊の作品となっていました。

ちなみに、写真集の完成に至るまでにいくつかのダミーブックが作られていて、個展ではその過程を振り返ることもできました。

写真の組み合わせの違いで感じ方が変わるのがよく分かります。

このうち、直近のダミーブックは動画でもチェック可能です。

まとめ:理想を体現することが冒険の原動力

髙橋こうたさんの個展を通して、冒険に駆り立てる理由のひとつに「理想の体現」があるのではと感じました。

阿部雅龍さんの冒険を展示を通して知ったとき、人生を賭けた取り組みで、費やした時間の分だけ挫折も多く、今も目標に向けて挑戦中と、単に憧れだけでは押し潰されてしまうのではと考えていました。

その表情を感じさせず挑戦を続ける阿部雅龍さんの記録を見ていると、憧れた理想像を体現すること自体に原動力があるのではと感じました。

「地中の宝」というのも、個人的な境遇に左右されず理想を追い求め続け、その中から白瀬矗さんのように南極点到達を志す人が現れてほしいという願いが込められているのかもしれません。

髙橋こうたさんの展示空間には、そんな希望も込めた物語性を感じました。

そして、謎解きのように何層も意図が施されている点も特徴的な個展でした。

今回ご紹介した作品の意図だけでなく、例えば写真集の価格設定は阿部雅龍さんの冒険に関連した根拠があったり、個展開始日の1月28日は白瀬矗さんが南極点への進行を中止した日、最終日の2月4日は隊員全員が無事に帰国の途に就いた日で合わせてあったりします。

髙橋こうたさんの意図が作品展示に留まらず、開催日にまで反映されていることに気づいたとき、こだわりが細部にまで宿っているなと感じました。

ここからは余談ですが、私が阿部雅龍さんを知ったのは2022年2月26日、福山雅治さんのラジオ番組「福のラジオ」でのお便りコーナーです。

ラジオの中で阿部雅龍さんのお便りが読み上げられ、福山雅治さんは「冒険家は人間の人生の極限を体現し、表現している人」と表しています。

そして、「後悔なく生きていくためには最終的に自分の選択・判断が大事で、それを可視化しているのが冒険家で、だからこそ勇気を与えてくれる」という言葉が続きます。

星のように輝くライトボックスの作品には、この勇気を与える光という意味で鑑賞者を引き寄せるものがあるのかも知れないとも感じました。

最後に、阿部雅龍さんにとっての冒険を表した言葉をご紹介します。

冒険は、誰もが子供の頃に抱いたはずのシンプルな思いをそのまま実現させていく行為といえる。さまざまな困難から逃げず、それに立ち向かっていく姿は、僕にとっての“大人の理想像”になっている。

次の夢への一歩(2013、阿部雅龍)より引用

髙橋こうた「80°05′」展覧会情報

展覧会名「80°05′」
会期2024年1月28日(日) − 2月4日(日)
開廊時間12:00 − 19:00
※最終日は17:00まで
定休日会期中は無休
サイトhttps://tip.or.jp/2024/5703
観覧料無料
作家情報髙橋こうたさん|Instagram:@kouta.t14
(冒険家・阿部雅龍さん|Instagram:@masatatsu_abe
会場72Gallery(Instagram:@tip.japan
東京都中央区京橋3-6-6 エクスアートビル1F(TOKYO INSTITUTE of PHOTOGRAPHY)

参考サイト

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ABOUT ME
よしてる
1993年生まれの会社員。東京を拠点に展覧会を巡りながら「アートの割り切れない楽しさ」をブログで探究してます。2021年から無理のない範囲でアート購入もスタート、コレクション数は25点ほど(2023年11月時点)。
アート数奇は月間1.2万PV(2023年10月時点)。
好きな動物はうずら。
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