【サイズ別】展覧会のDMをおしゃれに手間なく飾れるフレーム(置き型編)
展覧会に行くとよく目にするDM(ダイレクトメール)。展示作品が印刷されていておしゃれなものを、せっかくなら飾ってみたいと思いませんか。
そこで今回は、DMをなるべくおしゃれに手間なく飾れるフレームを2つご紹介します。DM以外にも、絵はがきやポストカードなどにも応用できるほか、「まずは手軽にアートを生活に取り入れたい」という方にもおすすめです。
要点だけ知りたい人へ
まずは要点をピックアップ!
- 展覧会のDM(ダイレクトメール)には大小様々なサイズがあります。
こうした大きさに対応したディスプレイ用アイテムをご紹介します。
【小〜中サイズ向け】磁石式アクリルフォトフレーム
→DMサイズ〜203 × 152mmまで対応可能(枠をはみ出してもよければ、それ以上にも対応)
【中〜大サイズ向け】挟み込み式アクリルフレーム
→DMサイズ〜295 × 210mmまで対応可能
- 本記事では魅力的な展覧会のDMを実際に飾った時の、サイズ感を含めてご紹介します。
それでは、要点の内容を詳しく見ていきましょう!
DM(ダイレクトメール)とは?
DM(ダイレクトメール)とは、展覧会の開催日時と場所をお知らせするアイテムのことをいいます。簡単にいえばポストカードやはがきと同じですが、展覧会によって大きさやデザインは様々で、小ぶりなものから大判なものまであります。
特に、作品を知らない人にとってDMは展覧会に行くかどうかの基準にもなります。そのため、こだわりを感じるデザインや個展を代表する作品を掲載していることが多く、小さいながら魅力的な作品を楽しむことができます。
DMはどこで手に入る?
DMは展覧会の会場に置かれていていることが多く、基本的には自由に持ち帰れるようになっています。
他にも、画材屋などのアートに関連した施設に置いてあったり、やりとりをしたことのあるギャラリーなどでは郵送で送っていただいたり、作家から直接いただけたりすることもあります。
サイズ別:DMを飾るフレーム2選
- 飾るフレームがいくつもあって、全部紹介されると返って選ぶのが大変
- なるべく手間なく飾りたい
- おしゃれに飾ってみたい
という方も多いと思います。そこで今回は、以下の観点で飾るフレームを厳選してみました。
この5つの条件をクリアしたフレームを、対応サイズ別に2つご紹介します。
また、「展覧会にはいろんなサイズ、デザインのDMがある」ことも合わせてご紹介します。
【小〜中サイズ向け】磁石式アクリルフォトフレーム
一つ目は、小〜中サイズ(〜203 × 152mm)まで対応可能な、磁石式アクリルフォトフレームです。アクリル板に埋め込まれた磁石で挟み込むだけで、手軽にDMを置いて飾ることができます。
縦、横どちらの向きでも対応可能で、フレームに厚みがあるので立て置きも可能です。
サイズ感がわかるように、いくつかのDMを実際に飾ってみました。DMのデザインを楽しみながら観ていきましょう!
【170 × 120mm】平子雄一「年末年始休廊のお知らせ」DM
平子雄一さんによる年末年始バージョンの作品が可愛らしいDMです。一般的なはがきのサイズ(100 × 148mm)よりも、ひとまわり大きいサイズのDMになります。
このサイズまでは四方の磁石部分に重なることなく収まります。
- 平子雄一とは?
平子雄一(ひらこ ゆういち)さんは岡山生まれのアーティストです。2008年に武蔵野美術大学造形学部映像学科を卒業されています。
都会の人々が嗜好する自然が人工的に制御されたものであることに違和感を覚えたことがきっかけに、自然と人間の関係性をテーマにした、現代社会における自然と人間との境界線を問う作品を制作しています。
平子雄一さん|Instagram:@yuichihirako
他展示での平子雄一さん作品はこちら
【200 × 148mm】松山智一「Boom Bye Bye Pain」DM
2021年5月にオープンしたKOTARO NUKAGA(東京・六本木)のこけら落としとなった、松山智一さんの個展DMです。磁石式アクリルフォトフレームの大きさ(152 × 203mm)にギリギリ収まるサイズになります。
180 × 127mmを超えてくると、四方の磁石にDMが触れる形になります。磁石部分には目立つ凹凸はありませんが、挟み込む時間が長くなるとDMに凹みができる可能性もあるので、気になる場合は180 × 127mmより小さいDMを飾るようにしたら安心です。
松山智一(まつやま ともかず)さんは1976年生まれ、岐阜県出身のアーティストです。上智大学を卒業後、2002年に渡米。NY Pratt Instituteを首席で卒業されています。
主に古今東西の美術表現や、アメリカや日本といった、各国の文化を織り交ぜ一つの絵画の中に配置をした作品をしています。作品には過去の産物である古典美術や浮世絵から現在のネット広告や雑誌まで、本来は交わることのない要素が自然と配置されています。
松山智一さん|Instagram:@tomokazumatsuyama
他展示での松山智一さん作品はこちら
【210 × 148mm】谷口正造「My Song」DM
谷口正造さんの絵本のような可愛らしい作品のDMです。横幅は収まっていますが、縦幅が少し飛び出す形になっています。
アクリルフォトフレームの場合は枠を超えても挟み込めるため、そういった意味ではDMのサイズに関わらず飾ることができます。ただ、そこは飾り方の好みに合わせてになるかなと思います。
- 谷口正造とは?
谷口正造(たにぐち しょうぞう)さんは1990年生まれ、愛媛県出身のアーティストです。2010年から東京に拠点をおき制作活動をしています。
馬や家、車などのモチーフを用いて、自身の記憶や感覚を目の前にあるノートやキャンバスに書き留めたかのような作品を多く制作されています。
谷口正造さん|Instagram:@syozo_taniguchi
他展示での谷口正造さん作品はこちら
【120 × 165mm】小林正人「この星の家族」DM
小林正人さんの代表的なモチーフである馬が描かれたDMです。
こうした横向きのDMでも手軽に飾ることができます。
- 小林正人とは?
小林正人(こばやし まさと)さんは1957年生まれ、東京都出身のアーティストです。1984年に東京藝術大学美術学部油画専攻を卒業されています。
自由で開放された絵画のあり方を追求した作品を発表されていて、「木枠をつくる」「キャンバスを張る」「描く」などの行為を並行する手法を用い、例えば、長方形の枠を飛び出してキャンバスを張りながら手で描くなどの方法を用いた作品を制作しています。
【80 × 60mm】KYNE「KYNE KAIKAI KIKI」ステッカー
こちらはKYNEさんの展覧会の中で配布していたステッカーになります。DM以外にも、ステッカーなどの小さいサイズでも綺麗にディスプレイできています。
余白がの方が大きいので、ゆったりとした印象があります。
- KYNEとは?
KYNE(キネ)さんは1988年生まれ、福岡県出身のアーティストです。大学時代に日本画を学ぶ一方で、同時期にグラフィティ表現に出会い、それぞれの表現方法で作品を制作していました。また、1980年代の大衆文化、そして現代のミックスカルチャーからの影響も受けており、それらが作品にも反映されています。
“KYNE-girl”と呼ばれる女性のポートレート作品が有名で、モノトーンで描かれた凛とした表情の女性の作品を多く制作しています。
KYNEさん|Instagram:@route3boy
他展示でのKYNEさん作品はこちら
磁石式アクリルフォトフレームはある程度の重さもあるので、多少の揺れでは倒れる心配なく飾ることができます。もし地震対策をする場合は、例えば耐震マットで固定するという手段もありかなと思います。
【中〜大サイズ向け】挟み込み式アクリルフレーム
二つ目は、中〜大サイズ(〜295 × 210mm)まで対応可能な、磁石式アクリルフォトフレームです。こちらも挟み込み式のアクリルフレームで、四方をブナの木枠で覆われているのが特徴です。木枠の上部から手前のアクリル板を引き出し、DMを挟み込むことができます。
木枠の上部2箇所には埋め込みの磁石があるので、磁石で固定後は継ぎ目が目立つことなく、まるで額装したかのようなおしゃれな見た目になります。
木枠の厚みはそこまでないので立て掛ける形の方が安定しますが、こちらも縦、横どちらの向きでも飾ることができます。また、木枠があるため、入る限界の大きさは295 × 210mmまでになります。
サイズ感がわかるように、こちらもいくつかのDMを実際に飾ってみました。
【210 × 148mm】谷口正造「My Song」DM
先ほどの磁石式アクリルフォトフレームでははみ出していた、谷口正造さんの個展DMです。枠が大きくなった分余白が増え、綺麗に飾れている印象があります。
【220 × 165mm】平子雄一「GIFT」DM
平子雄一さんの個展DMです。DMいっぱいに作品が印刷されていて、大きさもあって存在感があります。
比較的大きめのDMに入ってくるサイズですが、それでも余白がまだあります。
【272 × 204mm】岡﨑乾二郎「TOPICA PICTUS Revisited:Forty Red, White, And Blue Shoestrings And A Thousand Telephone」DM
これまで展覧会を巡ってきた中でも、特に大きいサイズのDMです。岡﨑乾二郎さんの個展DMで、実際の作品サイズとほぼ同じくらいのサイズ感となっています。
このくらいのサイズになると木枠いっぱいにDMが収まるような見た目になり、額装したかのような印象が強くなっていきます。
岡﨑乾二郎(おかざき けんじろう)さんは1955年生まれ、東京出身の造形作家です。現在は、武蔵野美術大学および東京大学の客員教授もされています。
今回のDMに描かれている作品は《TOPICA PICTUS》シリーズのもので、小さな抽象画と共に、フレーム部分にはノッチをつくり、制作中に考えたことを短いエッセイにまとめタイトルに反映しています。
岡﨑乾二郎さん|Instagram:@kenjirookazaki
他展示での岡﨑乾二郎さん作品はこちら
【120 × 165mm】小林正人「この星の家族」DM +
【148 × 100mm】川内理香子「Colours in summer」DM
こちらは応用的な使い方で、小さめのDMを二つ並べて飾ることもできます。上は小林正人さんの展覧会DM、下は鋭い色合いが特徴的な川内理香子さんの個展DMです。
アクリル板同士で挟み込む力がそこまで強くないので、DMの厚みの違いによっては重力で落ちる可能性もあります。
- 川内理香子とは?
川内理香子(かわうち りかこ)さんは1990年生まれ、東京都出身のアーティストです。2017年に多摩美術大学大学院美術研究科絵画専攻油画研究領域を修了しています。
「食への関心」を起点としたドローイングやペインティング作品をはじめ、針金、ネオン管などのメディアも扱った作品を制作しています。食の「自分ではないものが身体のなかに入ってくるということ」に興味をもち、「食べること=異物を取り込む行為」で自分の身体を形成するという、自分と他者のちぐはぐな相互関係の不明瞭さを主軸に作品制作をされています。
川内理香子さん|Instagram:@rikakokawauchi
他展示での川内理香子さん作品はこちら
まとめ
DMをなるべく手間なく飾れるフレームについてご紹介しました。飾るフレーム自体はたくさんありますが、フレームを選ぶというのが意外と大変だったりします。その手間が少しでも減り、アートがある生活の第一歩につながるなら嬉しいです。
そして、展覧会のDMにはアーティストごとの色を感じるものが多く、これを無料で配布しているのはすごいことだなと思います。アート購入はまだハードルが高いと感じている人にとっては、まずはDMから楽しんでみるというのも一つの手段かなと思います。
アートをより身近に置いて、楽しんでみてはいかがでしょうか。