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【初心者におすすめ】OKETA COLLECTION:4G|4世代のアートを一堂に観る

こんにちは!よしてるです。

今回はOKETA COLLECTION:4Gの模様をご紹介します。

・OKETA COLLECTIONとは何か
・現代アートで有名なアーティストを知りたい!
・初めてアートに触れたい!

そんな方に読んでいただけたら嬉しいです。

この記事を読むとこんなことが分かります。

・現代アートコレクターである桶⽥俊⼆さん・聖⼦さん夫妻について知れる
・60年代から90年代⽣まれの4世代 (4Generations) のアーティストを知れる
・OKETA COLLECTIONとしてもほとんどが初公開の作品を鑑賞できる

では、観ていきましょう!

OKETA COLLECTIONとは何か?

桶⽥俊⼆さん・聖⼦さん夫妻によるアートコレクション

「OKETA COLLECTION」とは、長年ファッションビジネスで活躍されていた桶⽥俊⼆さん・聖⼦さん夫妻が、2000年代より始めたコレクションです。

もともとは夫婦で美術館や民藝館に足を運んでいたようで、偶然骨董屋に足を運んだ際に作品を見て興味を持つようになったのがきっかけで、⾻董の収集からスタート。

そこから2010 年、草間彌⽣さんのドキュメンタリー映画「≒草間彌生 わたし大好き」鑑賞をきっかけに現代アート作品のコレクションもスタート。

夫婦お互いに「この作品いいね!」と、いわゆる一目惚れした作品を購入するスタイルでコレクションをしているそうです。

ファッションビジネスで培ってきたセンスを活かしたコレクション、その一部を今回の展覧会で垣間見ることができます。

大型作品を中心に展示

強く惹かれるアートは大きな作品が多いようで、今回の4Gでも身長を超える大きさの作品展示がほとんどでした

大きな作品すべてを自宅に展示することは難しく、作品の梱包もしっかりしているために開けるのも一苦労するそうで、倉庫にしまっていて観れない作品も多いんだそうです。

展覧会で大きな作品を中心に展示しているのも、普段しまっている作品を鑑賞できるという一石二鳥な側面もあるのかもしれません。

美術館での鑑賞ではなく、展覧会としてここまでの規模でアーティストの作品を展示しているのに無料で鑑賞が可能であるため、アート初心者でも気軽に足を運べるのも良いなと感じます。

今回は4世代に分けて展示

今回の展覧会タイトル4Gとは、60年代から90年代⽣まれの4世代 (4Generations) のアーティストが⼤集結したものになっています。

加藤泉、五⽊⽥智央などの60 年代⽣まれで世界的に活躍するアーティストから、井⽥幸昌などの90 年代⽣まれの若⼿まで、⽇本⼈アーティストを中⼼に4世代 (4 Generations) のアーティストの作品を選び、公開いたします。
出典:SPIRAL|OKETA COLLECTION: 4G

「現代アートをこれから観ていきたい!」

という方にとっては、国際的にも活躍しているアーティストから注目されている若手アーティストまでを一度に鑑賞できる場となっています。

OKETA COLLECTION: 4Gを巡る

それでは、展示されていたコレクションをいくつかピックアップしてご紹介します。

まずはエントランス左側にある、60年代から80年代生まれのアーティストさんから順番に観ていきましょう。

平子雄一さん

(左)
《Gift 08》,平子雄一,2021,Acrylic on canvas,240.0 × 200.0 cm
(右)
《Yggdrasill 01》平子雄一,2020,Mixed media,109.0 × 56.0 × 44.0 cm

こちらの作品は今年ギャラリーで展示されていた作品です。

平子雄一「GIFT」|自然と人間の関係性を問う(VR鑑賞も可能)こんにちは!よしてるです。 1月に観にいった展覧会が4月まで延長されたとのことで、せっかくなので展覧会の模様をご紹介しようと思いま...

「この作品、OKETA COLLECTIONになってたんだぁ!」

と思いながら観ていました。

前回の平子さん個展「GIFT」の中でも感じたことですが、ひとつひとつ温もりを持ちながらも、自然と社会の付き合いかたを考えさせられる作品だなと、今回も思いました。

僕でいうと、これからの母の日(5月9日)でカーネーションをプレゼントするとなった時に、「人間に都合よく消費されていく花をこれまで通り渡していいのか」と、毎年の行動を再考するきっかけになっています。

そんな再考するきっかけを、オブラートにかわいらしく、柔らかく伝えているように感じます。

ロッカクアヤコさん

《Untitled》,ロッカク アヤコ,2019,Acrylic on canvas,194.0 × 259.0 cm,

ロッカクアヤコさんの作品を直接観るのが今回初となりました!

クレヨンで無邪気に描いているような、童心に帰ったような気分になる大型作品でした。

ロッカクアヤコさんと言えば、絵筆ではなく手指で直接描くスタイルで、少女をとりまく豊かな色彩世界を生み出す作風が特徴です。

デザインフェスタで段ボールにライブペインティングで直接手で描いたところから、今日までの作品の手がかりを掴み、2006年に「GEISAI」でスカウト賞を受賞して注目を集めて以降評価を高め、同年アムステルダムで活動を開始、次いでベルリン、ポルトガルなど海外を拠点に活動を行っています(美術手帖)。

ショートヘアの少女が花園を自由奔放に掛けている一方で、ドクロの宇宙船の目を盗んで飛び回っているような空間が広がっています。

手指で描いているためか、作品を通したロッカクさんのエネルギーが伝わってきて、「ポジティブなエネルギーが作品に宿っている」と感じることができます

幾重にも塗られた色のために密度が高く、その作品の大きさも相まって存在感のある作品でした。

松山智一さん

《River to the Bank》,松山智一,2020,Acrylic and mixed media on canvas,182.0 × 280.0 cm

独学で世界的に有名になった松山智一さん。

曲線のあるキャンバスに描かれた作品のイメージがある中で、四角いキャンバスの作品は初めて観ることができました。

背景や植物、動物など各所に特徴的なグラデーションがあります。

松山さんの作品には「編集」というキーワードが潜んでいます。

江戸時代の浮世絵、狩野派や若冲などの大和絵、伝統衣装の柄といった日本文化から、近代西洋絵画、コンテンポラリーアート、ポップアート、ファッション誌の切り抜きなどあらゆる要素を再編集して細部まで作り込んでいます(PRESIDENT)。

どの要素が編集によって描かれているのか、それを発見するのも面白く鑑賞者にとっても勉強になります。

五木田智央さん

《Save the Last Dance for You》,五木田智央,2021,Acrylic on canvas,259.2 × 194.2 cm,©Tomoo Gokita

木炭やインクで描いたドローイングや白黒の水彩絵具で描いたペインティング作品などが有名な五木田さん。
2020年からは国内でカラーのペインティング作品を発表しています。

両手を広げ、ダンスのキメポーズを繰り出しているような勢いを感じます。
その身体は人の要素を感じることができつつも、抽象さもあります。

僕が初めて観た五木田さんの作品はカラー作品からなので、モノクロの作品にもいずれ出会いたいなと思います。

加藤泉さん

《Untitled》,加藤泉,2007,Oil on canvas,227.3 × 162.1 cm、194.0 × 130.3 cm、227.3 × 162.1 cm (3点組)
《Untitled》,加藤泉,2019,Wood、acrylic、leather、soft vinyl、thread、lithograph、stone、chain、stainless steel,サイズ可変,220.0 × 240.0 × 50.0 cm、205.0 × 212.0 × 45.0 cm、262.0 × 156.0 × 28.0 cm
《Untitled》,加藤泉,2019,Pastel、acrylic paint and embroidery on fabric、acrylic paint on stone、thread,57.0 × 21.0 cm,Collection of the artist
《Untitled》,加藤泉,2019,Pastel、acrylic paint and embroidery on fabric、acrylic paint on stone、thread,57.0 × 21.0 cm,Collection of the artist
《Untitled》,加藤泉,2019,Pastel、acrylic paint and embroidery on fabric、string、aluminum,404.0 × 120.0 cm,Collection of the artist

加藤泉さんの作品にも今回初めて鑑賞することができました。

胎児のような「人型」をモチーフに、絵画や彫刻を制作している加藤さん。

螺旋階段のある大広間を広々と使った展示となっていて、18年に原美術館で行われた個展「LIKE A ROLLING SNOWBALL」に出品されていた彫刻作品もありました。

手や足を石のついた鎖でつながれていて、その様子がまるでキャンプファイアーのようで、つながりを視覚的に感じる作品でした。

それにしても、特徴的な表情はどんな経緯で生まれたのか、気になります。

 

次に90年代生まれのアーティストさんを観ていきましょう。

花井祐介さん

(左)
《Untitled》,花井祐介,2021,Acrylic on canvas,181.8 × 227.3 cm
(右)
《WE WILL FLY AGAIN》花井祐介,2020,Hand-painted Wood,48.0 × 22.2 × 30.3 cm

花井さんの作品も今回が初対面でした。
(こう観ていくと、観たことのない、けど観たかったアートばかりが揃う場でした。)

花井さんは20代でサンフランシスコへ渡りアートを学び、50年代~70年代のサーフ系イラストやアメリカのカウンターカルチャーに影響を受けた、どこかレトロさを感じるイラストレーション作品を描いています。

登場する男性はムッスリとしていて、癖がありそうな人に見えます。
笑顔や魅力的な瞬間を切り取ったものではなく、日常の中でのありのままの姿を描いているようです。
その中にどこか、人としての魅力を持っている人のような印象があります。

いつも通りの中に魅力が表れるのかもしれません。

アドリアナ・オリバーさん

《Family》,アドリアナ・オリバー,2020,Acrylic and mixed media on canvas,182.0 × 280.0 cm

スペイン・バルセロナ在住のアーティスト、オリバーさんの大型作品です。

日本では2019年に初となる個展が、東京・原宿のGALLERY TARGETで開催されています。

写真家としてアーティストのキャリアをスタートさせている経緯があるためか、作品にもどこかスタジオで撮影した家族写真的な構図に見えてきます。
ジェンダーの役割とステレオタイプを表現しているようです。

性別や年齢を判断できる程度には描かれていつつも、特定の誰かとも言えない、絶妙な解像度のイラストです。

TIDEさん

《NIGHT》,TIDE,2020,Acrylic on canvas,200.0 × 200.0 cm

アートフェア東京2021で初めて観た、TIDEさんのCATシリーズの作品です。

2020年10月に開催されたオンラインオークションで作品が予想落札価格100〜150万円に対して4400万円で落札されて以来、多くのコレクターの注目を集める作家となりました(美術手帖)。

猫をモチーフにしたキャラクターと部屋のモノクロームイメージを描いていて、モノクロ世界を探求しているアーティストさんです。

アニメのワンシーンのような、かわいらしくも繊細な作品です。

KYNEさん

《Untitled》,KYNE,2020,Acrylic on canvas,227.3 × 181.8 cm

同時期に開催してる《KYNE KAIKAI KIKI》でも話題となってるアーティストの作品です。

ロングヘアの凛とした表情の女性の大型作品で、迫力があります。
グラデーションを使わないはっきりとしたモノクロによる表現は、大型作品であるほど存在感があります。
ジュリアン・オピーの作風を感じつつも、そこにはストリート感と日本画を掛け合わせたKYNEさんならではがあります。

今回は個人的に好きな青色背景の作品が展示されていました。

KYNEさんの作品についてもう一歩知りたい方はこちらもご覧ください。

「KYNE KAIKAI KIKI」|芯を持ちながら枠を広げる今回はKYNE(キネ)さんの個展《KYNE KAIKAI KIKI》の模様をご紹介します。 この記事を読むとこんなことが分かります...

井田幸昌さん

《Jean-Michel Basquiat no.4》,井田幸昌,2019,Oil on canvas,194.0 × 259.0 cm

「一期一会」をテーマに、肖像画を多く描いている井田さんの作品も、今回が初めての鑑賞となりました。

誰とは認知できない他者を描くこともある中で、今回展示されていたのは、バスキアの肖像画でした。

時代の象徴となっているバスキアですが、それも「ひとつの出会い」として描いているようです。

茶道の世界でも一期一会は大切な言葉としてよく使われています。
また明日も会えるという確証は実はない、だからこそ目の前にある時間を書き留めているように感じる作品でした。

また、力強く描かれている様子からも、その一瞬一瞬を力強く生きていこうと思うエネルギーを感じる作品です。

まとめ|今年観たい現代アートに出逢える場

時代を反映したコレクションを多く観ることのできる、貴重な鑑賞体験をすることができました。
自分の感性の再確認、そして、ひとつひとつの作品とアーティストの持つエネルギーを受け取り、自粛疲れ解消にもなりました。

また、幅広い世代のアーティストを一度に知る機会は美術館でもなかなか無い機会かなと思います。
僕自身、まだまだ観たことのない作品がたくさんあることを実感する鑑賞となりました。

「これから現代アートに触れてみたい!」という方に特におすすめの展覧会です。

展示会情報

展覧会名OKETA COLLECTION: 4G
会場スパイラルガーデン(東京都港区南⻘⼭5-6-23 スパイラル1F)
会期2021年4月8日(木)- 2021年4月25日(日)
開廊時間11:00-20:00
会期中無休
サイトhttps://www.spiral.co.jp/topics/spiral-garden/oketa-collection-4g
観覧料無料
ABOUT ME
よしてる
東京でアート巡りををしながら「アートの割り切れない楽しさ」を探究している理系男子です。会社員をしながら、週末アートウォッチをしています。 2021年から無理のない範囲でアート作品の購入も始めました。 好きな動物はうずら。

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